Category : ART

直感が重要なことも

音楽業界は、PCを使った制作がすでに当たり前となっています。コストの面からも、効率面からも、これを手放すことはもう出来ません。しかし同時に、アナログの大切さも見直されていると言えます。そこには直感的に良い音を聴き分ける耳と、センスが必要とされています。

音質の面では勝っているけど…

「デジタルの音は堅い」とエンジニアたちは口々に言います。そもそも音は空気の振動ですので、完全なるデータ化というのは不可能です。では昔のように「テープレコーダーを使えばいいのか?」と言われると、そうでもありません。音質だけで言えば、デジタルの方が勝っているのは明白だからです。

PCに録音された音は、どうしても滑らかにはならないと言います。素人からしてみるとわからない程度ですが、プロの耳にはしっかりとその違いがわかると言います。そのためあえて「角を取る作業」が行われる場合があります。ここで、昔の機材が登場することになります。

耳が喜べば、それが良い音楽

ビンテージと呼ばれる機材は、ほとんどすべてがアナログ回路を通ります。これに音を通すと、デジタルにはない「温かさ」が得られると言います。しかしこれは、ある意味で音を「劣化」させる作業です。せっかく高音質で録音出来るものを、あえてクオリティーを落とすとは、一体どういうことなのでしょうか?

理由はさまざまあるようですが、ひとつは「直感」であるそうです。良い音楽には正解がありません。どんなに理論的に作られていても、つまらないものはつまらない。どんなに適当であっても、良いものは良い。これが録音の世界にもあるようです。

聴いたときの印象が一番大切であるそうです。例えそれが劣化した音だとしても、結果的に耳に馴染む音色であれば、エンジニアは採用します。芸術は感性が全ての指針です。良い音楽を作るために、デジタルとアナログを使い分け、最後は耳で判断すること。直感力が試される現場であると言えます。

芸術である以上、評価は人それぞれです。しかし一つ言えるのは、「デジタルだけが良い、アナログは劣悪」ではない、ということです。ツールを使いこない、これからも素晴らしい音楽制作への探求は続けられていきます。

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